オーダー サイクルジャージの2つの袖形状
今回はオーダウェアの注文、デザイン時に役立つ豆知識をお届けします。
パールイズミのオーダージャージの一部アイテムでは、「ラグランスリーブ」と「セットインスリーブ」をお選びいただけます。オーパス 半袖ジャージ、オーパス 長袖ジャージ、フリージー ジャージ、イグナイト 半袖ジャージでは、どちらの袖形状でもオーダーすることができます。
しかしこの「ラグラン袖」と「セットイン袖」どう違うのか、どちらを選べばよいのか、
今回はこの袖形状についてご説明します。
オーダー サイクルジャージ ラグラン袖
ラグランスリーブとは袖の付け根が首もと(襟ぐり)から袖下までに斜めに切り返しの入った袖形状のことを指します。
腕や肩まわりが動かしやすいのが特徴で、サッカーシャツやベースポールTシャツなどのようなスポーツウェアやユニフォームに多く採用されています。
オーダー サイクルジャージ セットイン袖
セットインスリーブとは最も基本的な袖の取り付け方のことで普通袖とも呼ばれていて、
身頃の肩から脇下まで垂直に切り返しがある袖形状です。
日常生活において、ほとんどは手が垂直より下の場合が多いので、腕部分のシワを軽減させることができるのが特徴です。
ジャケットやスーツ、普通のTシャツなどごくごく一般的な洋服の袖形状として認知されています。
オーダー サイクルジャージ 袖形状の違いによる着心地
では着心地など違いがあるのか、ご説明いたします。
ラグラン袖は、袖に腕を通してみると、圧倒的に着やすいのが分かります。
ラグラン袖はもともとナポレオンの時代に、戦争で片腕を失ったラグラン男爵が、
脱ぎ着がしやすいようにと採用されたことがきっかけと言われています。
着用した感じでもラグラン袖は肩まわりが動かしやすく
大きな動きにストレスなく稼動域の広さを感じます。
一方、セットイン袖は肩幅までの部分がカッチリしており、
肩から脇下のまさにアームホール部分がしっかり収まっているホールド感があります。
ただし、前傾姿勢をずっと維持して腕の動きが少ない自転車においては、
腕肩まわりの動かしやすさというのはあまり重要ではないのかもしれません。
オーダー サイクルジャージ 袖形状によるデザインへの影響
デザイン面でも両袖を比較してみましょう。
プリント面において比較すると、ラグラン袖は縦に長い形状をしているため、
首もとから袖口にかけてラインやロゴや文字を配置しやすいという利点があります。
サイクルジャージをデザインする場合、自転車の前傾姿勢を正面側から見た場合に一番目立つところというのは、
この肩まわりであり、ここにスポンサーロゴやチームロゴなどをより大きく入れられるというのはラグラン袖のメリットです。
セットイン袖にもデザイン要素で有利な点があります。
前述したようにスポーツウェアにラグラン袖が広く取り入れられる以前は、セットイン袖が主流でした。サイクルジャージにおいてもナイロン素材が採用される前は、ウール製のニットジャージというのが一般的でした。
そのため、「セットイン袖のジャージ=ウールジャージ」という印象もあるため、
クラシックデザインにあわせて、あえてセットイン袖をチョイスするというのも有効な手でしょう。
近年、欧州のトッププロチームはデザインのシンプル化、懐古主義が流行しつつあり、
その流れでセットイン袖を採用しているチームも多く見受けられます。
パールイズミの通常商品でもセットイン袖のジャージがここ数年で急激に増えました。
時代のトレンドとしてはセットイン傾向にあります。
パールイズミは、デザイン面や着やすさという点で、
特にご指定がない場合は、ラグラン袖をおすすめしております。
製品ページでダウンロードできるデザインテンプレートは、ラグラン袖のみとなってますが、
セットイン袖のテンプレートデータや試着見本も手配できますので、
ご希望の方はぜ、お問い合わせページ、
またはオーダーサービス課のスタッフへご相談ください。