アジフライを目指し伊東へ
PICCの活動の本拠地は矢野口から始まる尾根幹だ。よく立ち寄るのはゼブラカフェというクロワッサンが美味しい居心地の良いカフェだ。ライドしているふとした会話で、「今度は輪行して今まで行ったことのない場所に行きませんか」という話になった。
「できればその土地ならではの美味しい食べ物を目指してライドしたい」という意見が上がった。メンバーはFacebookで繋がっており、オンライン上でも行先をどこにするか会話は続き、メンバーの一人が「絶対にアジフライが食べたい」と言い始めた。そしてコミュニティーリーダーの大西勇輝さんが「そういえば去年トライアスロンのトレーニングで伊豆に行ったとき、凄く美味しいアジフライのお店がありましたよ」と提案した。行先はその瞬間決まり、メンバー全員がアジフライで意気投合した。これが目指すアジフライだ。
鎌倉で集まりライドスタート
当日、バラバラの場所に住むメンバー達は鎌倉のスターバックスで待ち合わせた。当日は7~8度の気温が予測され、その日の天気によってウェアの選択に迷う早朝。メンバー達はそれぞれパールイズミのウィンドブレイク スウィッシュ ジャケット(5℃対応)や、ウィンドブレイク ライトジャージ(10℃対応)など好みによりウェアをチョイスしていた。
鎌倉から伊東までは海沿いをほぼ一直線。10名の参加者は綺麗に隊列になり、声を掛け合いながら走る。メンバーのあゆみさんは大の自転車好き。MTBバイクから自転車を始め、PICCのゆるいライドからツールド沖縄までもこなすオールラウンダーだ。あゆみさんは走行時の安全性に気を配るメンバーで、大きなトラックが後ろから通るたびに「トラックが来ますよ」と大声をメンバー達に掛けてくれる。
よくあることだが、走行時左右の綺麗な風景に見とれて、車への意識が低くなる時はないだろうか。「彼女のような声掛けはとても大切なのだ」といつも思う。
そして、ついに目的地である開福丸まで後10km程になった。そしてコミュニティーリーダーの大西さん、ライドよりもアジフライのことが気になってきたようだ。
アンバサダーの大西さん
お店に電話1回目…「まずは11人の予約ができるか確認」
お店に電話2回目…「メニューは何なのか確認。アジフライ定食と刺身定食の2種類」
お店に電話3回目…「アジフライは今頼んでお店到着時に揚げたてのものを出せるか?またはついてからお願いしてもそれほど待たないのか?の確認」
お店に電話4回目…「メンバーの希望を聞いて、アジフライ定食11人分をオーダー」
揚げたてのアジフライがお店に入った時にみんなが食べられるような配慮は、さすがコミュニティーリーダー。
そして…ゴール地点として目指していたアジフライ。
ライドに必要な目的地
自転車に乗るために必要なことの一つ。それは目的地だ。「そんなことは当たり前じゃないか?」と思う人もいるはずだ。気の合う仲間でライドするときにこそ、「どこに行こうか」、「そこに行くんであれば、ランチはこの店に寄ろう」など目的地にまつわる話が絶えない。まるで行ったことのない土地に行く旅のようだと思う。自転車が他のスポーツにない要素を一つ挙げるとすれば、それは「目的地」によってライドの楽しさが大きく変わることだ。
「次はどこに行こうか」と会話は続いた。